測りたがりの痛がり屋

まいにちの記録

台湾弾丸孤高の旅 その5

台湾4日目。明日帰国する。どうなることかと思ったけど本当にあっという間だった。

少しゆっくりめに起きて、朝はモーニングビュッフェをモリモリ取った。迪化街という台湾の古い商店街に行き、台湾カラスミやかわいい花やピーチの茶葉を買う。

地元の本屋さんなんかにも行き台湾タイルのマスキングテープと、なんかレトロでかわいいから赤プラスチックの豚の貯金箱も買った。

 

そして極めつけに夕方から九份へ。千と千尋モチーフ(宮崎駿は否定してるらしい)の1番有名といってもいい観光地だ。

バスで向かってみたら、荒々しい運転でなかなかに危なっかしい。山の中を振り落とす勢いで進んでいき、酔わないようにと深呼吸を繰り返した。

観光地観光地してるところは、ひとりだと心に危険、と士林夜市でなんとなく悟っていたのに、少しここから旅がしりつぼんでいく。

 

観光客を掻き分けお土産ロードを歩き、有名な「九份茶房」で900元!!!(4000円近く)の高級台湾茶をいただく。案内してくれたおばちゃんが日本語を話せてホッとしたんだけど、この人が今回の旅行一めちゃくちゃドライだった。なんかめんどくさそうだし、早口でしゃべった後、機械的に目尻を下げて彼女なりの笑顔を作り、すぐ真顔になって会計はこれこれねと言って去っていった。茶葉はお湯を注がれて大きく膨らんでいくのに、私の心は急速に萎んでいく。強くなるのは非常に難しい。ひとりはなんて心細いんだろうなあと、もう旅も終わりに近づいているのに最後に思ってしまった。思いたくなくて自分の気持ちを押し込めようとすればするほどになんだかみじめな気持ちになってしまう。

 

ロケーションは素晴らしくて、テラス席で海を見下ろしながら熱々のお茶をゆっくり飲める。芳ばしいお茶だ。お湯は炭でずっと熱々、自分で継ぎ足してずっといただける。残った茶葉は持ち帰らせてくれる。

どんどん日が暮れて来て、大空の中で夕陽がぽつんとしている。ウジウジが止まらなかった。お茶なんてなんぼのもんじゃい、金額分は居座ったるからなと思う。(九份の眺望が1番きれいなのは日が暮れた時らしいから待ちたかった)

 

本来ひとりは気楽でいいものだが、賑やかな場所だと相対的に自分を見てしまったりする。またひとりだからと誰かにテキトーに扱われたり、寂しい奴だと思われることも無きにしも非ずだ。そういうのが1番心に来るんだなと改めて思う。性分的にもひとり旅は本来向いていないのだ。それでもやってみたのは、ひとりで人に頼らず初海外をやってみたい、新しい経験と一対一で対峙し、感じたことを慈しむ大人な旅をやりたいと思ったからだ。

 

しっかり日が暮れたので、提灯が灯ったのを確認し、目的だった夜の景色をぱぱっと撮り、死ぬほどバス酔いしながらホテルに帰った。皆勤賞狙いのハッピーアワーも終わっちゃってた。

 

当たり前だけど、台湾には良い人も嫌な奴もいた。一期一会でその人をどちらかに振り分けるんだから酷な話だけど、自分だっていつも機嫌がいいとは限らない。私に優しくしてくれた数々の人々のように、私も人には極力優しくありたい、と心から思う。

そして次に活かそうと思うが、こういうthe観光地は誰かと来た時に行こう!

 

最後の夜はやけくそにマック買って彼氏とテレビ電話しながら酒をあおった。ネットで調べたが台湾の人はあんまり晩酌しないようだ。そうかいそうかい...