測りたがりの痛がり屋

まいにちの記録

卵、酒、戦争

定期的に思うけど卵がこれだけ安いのはバグだ。栄養面もそうだろうけどそういう話じゃない、そもそもがとんでもなく旨すぎる。卵黄の旨みは時にどの高級食材をもゆうに上回る。白身の助演もえげつないし、濃厚と淡白が最強タッグ組んでやがる。あんなヤバイ黄色と透明が大人しく殻に閉じ込められて持ち運びしやすく在る。そして誰かが食べたいとカツンとやれば簡単に割れる、そしてドロリと扱いやすく登場し塊にもトロトロにもフワフワにも素人がやろうと余裕の顔で七変化する。ひとつ10円程度なのが本当に意味がわからない。1000円でも買うだろう、そんな未来だけは来てくれるなとは思うけど、買うよ。高騰してる金よりわたし卵を買いたいよ。

 

酒飲みはいつも理由をつけて酒を呑むと言うけど、その通り過ぎてなんの反撃もできないからしんどいしもうなんだろう、呑んでいいですか

 

春だね夏だね秋だね冬だねは全部だ、なんもないのは平和だねと呑む。悲しいね楽しいね辛いねしんどいね愉快だな幸せだな悔しいなもう無理全てが酒に直行する。

猫が可愛くてあまりにも可愛すぎても呑む。プーチンが暴走しても、たくさんの人が死んでも、核戦争をちらつかせ威嚇しても、現実を見たくなくて呑む。不安でしかない未来を遮断する力も、明るく照らす力さえもあって卵並に優秀なバラエティに富んだ存在なんだ、酒。仕事でストレスが溜まってもドンマイと呑むし、大成功しても宴だとばかりに呑む。

 

もう卵も酒もやれない人たち、命を意図せず失った人たちのことを考え涙を流す。酒でたかがはずれた馬鹿な涙だけど、無意識に抑え込んでいるところもある。命の奪い合いがとにかく悲しいし虚しく、そして鉛を飲んだように不安だ。まだコロナコロナと平和ボケした日本で、自分の命分は生きていかなきゃいけない。何が正しいのか分からなくて毎日混乱し酒を浴びる。