人との距離感を詰めようとしたら、まるで意思とは逆に離れていってしまうことがある。私は不器用で、不躾で、不穏で、つぼみの花がいつか枯れることばかり考えてしまうからいけない。だから少し、偽ってしまい、怖がってしまい、いつからだろう人との距離を詰めることを半ばあきらめてしまった。そんな気がして仕方がない。だから今も人との距離感がよく分からない。
とんでもなく寂しくなるときは大抵そんなことに思い当たっている気がする。
それでも大事にしてくれる人から、私も逃げないで離れないで、ちゃんと向き合っていかなくてはいけないのだ。いろいろな人との別れから、感傷的で少々暗くなっている。いただいた花のブーケをコップに移し変えた。まだいくつかのつぼみを前にして、こっそり想いを打ち明ける。