測りたがりの痛がり屋

まいにちの記録

すこし振り返る

ざっくり10年前、イラストレーターになりたくて上京し、何も知識がないままにアナログでポートフォリオを作り持ち込みに行ったことがある。

絵柄も定まらずやる気があるんだかないんだかの思い出すだけでもとてもひどいクオリティだった。頭でっかちでとにかく手が進まないタイプで、落ち込み落ち込み作りそれが精一杯だったんだけど。

デザイン会社などに緊張しながら電話でいくつかアポとって見せに行く。みなさん優しいから褒めてくれるディレクターが多かったけどもちろんその後なんにも連絡はなく、それだけ使い物にならないから体よく返してくれたんだと今になって考えるほどに赤面ものだ。だけど嫌なやつもいて、「これからどんなに頑張っても、上手くなってもイラストレーターは所詮コネだから。コネがないならダメだよ」と言われたのをよく覚えてる。

まずお前にコネ作ろうと来たんやんかと思ったし、じゃあもうダメだ!ははは!ダメだダメだ!という気持ちにもなった。美術学校にも通わず、師匠もおらず、何もかも中途半端でずっと自己流でやってきた私にコネなんてこの先もできるはずがないじゃん。。若い芽を摘むことが趣味な、ねっとりとした奴もいる。

 

コネなんてなくても大丈夫だ。むかつくなー。

私もまだまだだけど、でも一応フリーのイラストレーターとして食べていけるようになったからそう思う。今はネット社会だし、SNSクラウドソージングなんかもある。あとデザイン会社に入って雑用とかやりまくったら知識が100倍にはなった。フリーになっても最初は引くほど安い単価でやってた。でも仕事をもらえることに感謝して、ひとつひとつ大事に、とにかく数こなして実績作ることだと思う。

誰に諭したいわけじゃないけど、過去のみじめな私はちゃんと弔われた。

10年前に戻ってあのコネおじさんに、いやいやコネなんていらんわ!特にあんたからなんてな!と言ってやりたい。まあでもそれは冗談で、粛々と、しっかりあの時の自分の気持ちを忘れずに、感謝してこれからも仕事していく!