測りたがりの痛がり屋

まいにちの記録

夏から秋へ

良い天気だ。秋晴れだ、日本においてこんなに良い日は、365日で一体何日あるのかな。

 

私は暗く寒い湿った場所が大好きだけど、こういう日は丁度いいくらいに明るい世界と暗い世界の境界線に居れるような感覚があって、優しい気持ちになる。

 

ただ最近は失うものが多すぎて、悲しみや妙なだるさがある。

私が手放したのか、それらが私から離れて行ったのか。

 

私はいつかより、だいぶ誠実に生きれるようになった。嘘や偽りに飽きた。そういうものはアクセントや、男女の駆け引き、何か人が喜ぶタイミングで使うのがいい。

 

若い時は自分がよく見られたかった。自信の無さからだ。でもそういうのは歳を重ねると変わってくるんだね。よく見られるよりよく魅せたいという気持ちは今でもあるし、イラストレーターという職業でも大事な感覚ではある。でも偽るだけでは、物事の真髄というか、相手や自分がどのように感じているかなどが見えなくなっていくから、人間として生きていく上での面白さが半減されていくんだ。私自身がクリアになって初めて、見えてくるものもある。私が変わり始めてから、人のことも選ぶようになったと思う。

 

誰にでも優しくしている時間はないよ。偽善で生きていけば、本当に大切なものが分からなくなるだろう。好き、少し好き、普通かどうでもいいか、少し嫌い、嫌い、大嫌いという名の大好き。カテゴリーは増えていくし、どんどんと見る目も磨かれていく。お酒や食べ物の好みが変わっていくように。

 

大人になることは面白い。同時に少し、悲しい。

もう少し、おばさん、おばあさんになったらまた変わるのかもしれない。

元々が、こういう冷たい奴だったのかもしれない。

 

黙って歩いてみよう。