測りたがりの痛がり屋

まいにちの記録

しみじみと悲しい夜

昨日はまさかの社長とのサシ飲みだった。社長の額にある年輪のような深い皺を見つめながら、お行儀よくお話を聞いていた。最初は気後れしていたが、とてもとても心に染みる味のあるお話だった。服までプレゼントしていただいた。娘のように可愛がっていただき、転職しても、少し外の空気を吸ったら3ヵ月後に帰ってきなさいとしきりにおっしゃった。

途中から上司が心配して来てくださり、へんてこな3人でまぐろのお寿司を食べた。ビール2杯とハイボール芋焼酎を2杯飲んでいたので良い具合に酔っ払った。社長もしきりに目を閉じながら、身体を前後に揺らしながら、でもずっとお話は止まらなかった。実はその日前任の社長が亡くなったという訃報が入り、会社が騒然となった。とても元気で威厳のある方で、誰よりも長生きしそうな人だったから、ぽかんとして言葉を失ってしまった。そのことも当然話題にあがり、信じられないね、と3人でまだびっくりしていた。育てていただいておいてあっさり転職をする私も、あんなに健康そうだったのにこの世からいなくなってしまった人も、いっしょくたにして悲しんでいた。なすびのお漬物が しょっぱくて、なんだかしみじみと悲しい夜だった。